PIONEER PD-717 修理 ①

ちょっと修理がうまくいくと、すぐに調子に乗る私である。今度はもう少し世代の新しいCDプレーヤーを買ってきた。PIONEERのPD-717、発売は1988年、定価62000円。それを、リサイクルショップで2200円とお安く購入。しかしなんでこんなに安いんだろう?同じようなジャンク品でも、5000円以上の値が付いてるものもあるのに。持ち帰って調べてみると…なるほど!人気がないね!そして、壊れやすい!というか、十中八九、ピックアップレンズが取れちゃってる?!そんなんありか?

さて、持って帰って早速診断。トレーは動くが読みにいかない。まあ、タグに書いてあった説明どうりだ。ふたを開けて、フロントパネルを外そうと、筐体を縦にすると…

「カラン…」

?今なんか音がしたね?何か落ちたね。中の方にね。恐る恐る分解を進める。スタビライザーを外し、トレーをずらすと…なるほどね…ないね、レンズが!ホントだった!レンズ取れるって! さて、レンズを探すか。分解していくと、ピックアップベースの下から出てきた。店から持ち帰る間に横にしたら危なかった。今後はPIONEERのCDを買うときは気を付けなければ。

底板はハニカムプレス構造だが、銅板ではない

さて、レンズはゼリー状瞬間で取り付ける。これだけで、音は出るようになった。しかし、トレーまわりがうまく組めていないらしく、イジェクトを押してもスタビライザーが上がらない。トレーまわりを再度分解して、ピックアップベースを見ていて違和感を覚えた。このベースは、筐体から浮いてない。これでは、ハニカムプレスの底板の上に置いてあるだけだ。今まで分解したCDプレーヤーは、全てドライブユニットとピックアップが一体になってフローティング構造になっていた。この機体は、ドライブユニットの上方向に大きな遊びがあるだけで、その部分はサスペンション構造になってない。しかも、部品が欠品しているようには見えない。これで、下からの振動を吸収できるとは思えない。それとも、この数年の間にピックアップレンズとエラー補正の技術に大きな進化があり、この程度の構造でも実用に差し支えないのだろうか?そのあたりの疑問は、この先の別機種の修理で明らかになっていくだろう。

ピックアップベースを外したついでに、この機種の持病であるという、ピックアップ稼働のリニアモーターと樹脂カバーの接触のチェックもしておく。すると、ご多分に漏れずこの機体も同様のトラブルを引き起こしていたので、修理しておいた。