坂東札所1番杉本寺、3番田代寺、4番長谷寺

さて、またかと思われるかもしれませんが、去年の記事です。しかも3月9日…

まあそんなわけで、ほんとにたまにしか行かなく(行けなく?)なった坂東33観音巡り。今回は、鎌倉に点在する3観音様を巡ります。移動は電車と徒歩。横浜線、小田急線、江ノ島電鉄と乗り継ぎ鎌倉へ。鎌倉駅に降り立つのは、およそ40年ぶり。何で行ったか覚えてもいないので、周辺の記憶もゼロ。

さて、ではてくてく歩いて回るとしましょう。最初の目的地は、札所1番杉本寺。鎌倉駅からは、徒歩20分くらいのところにあります。交通量の多い駅前通りを北に向かい、鶴岡八幡宮を右折し金沢街道へ入る。相変わらず交通量は多く、古都鎌倉という風情はまるで感じられない。少し歩くと、左側に小さな看板で、札所1番杉本寺の表示。山の斜面にへばりついた階段を上がると、途中に拝観料を徴収する関所(笑)がある。笑顔の素敵なおじいさんに300円を払い、階段を進む。拝観料を払ったことで、初めて鎌倉っぽさを感じた。本堂で参拝を済ませ、納経所へ。人気のない境内は、落ち着いた空気に満ちている。とても良い雰囲気だ。下の街道の交通量の多さも感じられない。納経を済ませ、次の目的地へ。

3番田代寺は、杉本寺から南西方向に下ったところにある。金沢街道を少し戻り、裏路地を繋いでお寺に向かう。路地に入ると、さすがに鎌倉らしい、風情のある建物や景色を見ることができる。やはり幹線道路を繋いで歩くとつまらない。杉本寺もそうだが、この田代寺にも道路標識レベルの大きな案内看板はない。坂東33観音巡礼は、そんなに人気がないのだろうか?

銀塩写真、フィルムも機材もガタガタなのでこんな絵しか撮れない。

杉本寺に比べると、田代寺はとても小さなお寺。近年話題の、北条雅子さんにゆかりのあるお寺とのことです。季節によってはつつじがたくさん咲くことで有名らしいのですが、この季節は…まあ、こんな感じです。裏手の剥き出しの山肌が怖いですね。何百年も前からここにあるのだから、大丈夫なのかもしれないけど。

さて、参拝納経を済ませて、次のお寺へ向かおう。再び電車(江ノ電)に乗り、3つ先の長谷へ。目的地は、札所4番長谷寺。長谷寺は、テーマパークのようなお寺だ。小規模ながらも参道があり、山門の先に入り口が見える。拝観料の支払いは専用の窓口があり、自分が映画でも見に来たのではないかと錯覚してしまう。中に入ると、広大な敷地はとても美しく管理されており、それを見るために訪れる人も多いようだ。私はというと、用事を済ませてサッサと帰ってしまう。どうも、にぎやかなお寺は性に合わない。

1番に参拝したときは曇っていた天気も、午後になると強い日差しの晴天に変わった。せっかくなので、長谷寺から鎌倉までは歩くことにした。あまり買い物には興味のない私であるが、いろいろな店を見ながら歩くのは楽しいものだ。鎌倉駅に近づくと、線路沿いの商店街は更なる賑わいを見せる。でも、なんだか「古都鎌倉」の風情ではない。再開発により、お金と人は増えるだろうけど、大事なものはずいぶん失われてしまったようだ。

今回の巡礼で最も印象が良かったのは、やはり杉本寺だ。札所1番の風格というか、歴史に裏打ちされた洗練されたたたずまいは、それにふさわしい。坂東の札所は、東京を中心に外側に広がって点在している。都内には、台風の目よろしく浅草寺しかないが、都市部に近く、仕事で行ったことがあるような雑踏の中にある寺社はあまり得意ではない。おいしい物は、後に取っておく性質なので、まだしばらくはつらい巡礼になりそうだ。

坂東33観音巡礼 発願 13番浅草寺

現在、秩父の札所の2週目をだらだら巡礼している私であるが、もともと巡礼しようとしていたのは、関東一円に点在する「坂東三十三観音」の方だったりする。

まあ、特に意味もないのだけれど、30年ほど前に叔父と数か所の札所をまわったことがあり、 Continue reading