秋の上高地へ…(前編)

今年の自転車イベントは軒並み中止となり、8月の「乗鞍ヒルクライム」旧呼称「マウンテンサイクリングin乗鞍」もご多分に漏れず中止となった。それでも、気分くらいは楽しもうということで、開催当日に大会コースをツーリング。曇天ながらも楽しいヒルクライムだった。

その翌日、仲間と上高地に行こということになった。上高地は数回訪れたことのある重度の観光地。一人なら、もう行くことはないところだが、いつもの仲間となら楽しそうだ。沢渡の乗り換え駐車場からは、タクシーで行くことにした。大人4人であれば、バスと料金は同じだ。せっかくなので、タクシーを大正池で降りて、歩いて上高地方面へと向かう。大正池は湖面を霧が漂い、幻想的な景色だった。梓川沿いの遊歩道はきれいに整備されていて、とても歩きやすく、写真を撮りながら歩くと上高地のバスターミナルはすぐそこだ。

私が上高地を「重度の観光地」と揶揄するのは、この先の河童橋界隈の賑わいに起因する。訪れるたびに人が増え、国内外の観光お上りさんでごった返す。河童橋などは、人が零れ落ちるのではないかと心配するほど、ぎゅうぎゅうになるのだ。

で、バスターミナルはスルーして、河童橋到着。あ、あれ?人がいない… あの渋谷のスクランブル交差点のような賑わいはどこへ行った?普通に歩けるし、地面も見える。土産物屋へもスムーズに出入りできる。ほんとうに人が疎らだ。

なるほど、コロナ禍における観光地とはこういうものなのか。これは、予想以上に快適だ。観光地として、許せるレベルの上高地に戻ったともいえる。そのあとは、先日クマが出たという、小梨平キャンプ場の入り口を眺めて、ちょっと周囲を散策して帰路に就いた。

帰りもタクシーで乗り換え駐車場まで行ったのだが、まあ、運転手のおっさん(じーさんに近い)がしゃべるしゃべる!上高地豆知識を怒涛のようにしゃべくっていた。そのどうでもよい話の中で、「秋の上高地にぜひ来てくれ」というフレーズだけが頭に残っていた。そうか、コロナ禍の今年なら、紅葉の見事な上高地を満喫できるかもしれない…

というわけで、後編に続きます。