平日お気軽登山① 高尾山〜陣馬山

有名なビアマウント!

高尾山〜陣馬山

本格的な登山を趣味とするには時間が足りない私ではあるが、ちょっとした山なら行くことがある。

久しぶりの登山に選んだのは、高尾山から陣馬山に抜けるプチ縦走ルート。当初一人で行こうと思っていたが、友人M氏が付き合ってくれることになった。今年は6月に入っても割と過ごしやすい日が続き、軽登山にはもってこいの気候だった。つい、3日前までは…

予定していた6月18日の最高気温予想は下界の八王子で35度。高尾〜陣馬は標高も6〜700メーターであり、さほど気温も変わらないと思うので、ちょっとナーバスになる。暑いのは大の苦手だ。

京王線に乗り、高尾山口に着いたのは7時少し前。空気は朝から結構蒸している。特に意味はないが、全舗装の1号路から登ることにした。わずかな向かい風が心地よいが、汗は容赦なく噴き出してくる。しばらく運動してないので、嫌な汗だ。時間が早いので、よく聞く高尾山のアホ混雑とは無縁なのはありがたい。途中、ベトナムにいる後輩に頼まれた、「たこ杉」の写真を撮る。私の記憶のたこ杉はただのランドマーク。今は、「ひっぱりだこ」よろしく、ご利益スポットになってるみたい。そして、思い出深い仏舎利塔にお参りする。ここはボーイスカウトの時に、花まつりのイベントで訪れて以来なので、50年ぶりくらいかぁ…

それからも歩きやすい道をサクサク歩いて、8時ごろには山頂到着。小腹が空いたので、昨日作ってきたおにぎりを一つ食べる。何も入ってないゆかり(三島食品の赤紫蘇のふりかけ)のおにぎりだけど、やっぱり自分で作ってきたおにぎりが美味い。外で食べると格別だ。

高尾山の頂上は、あまり「頂感」のない微妙な広場なので、ちょっと休んですぐに出発する。

ここからは細かいアップダウンを繰り返す尾根沿いの道。でも、標高が低いので視界は悪く、ただただ木立の中をすすんでいく。前回歩いた50年ほど前の記憶はかけらもないが、ところどころ整備されている木道や、全く歩幅が合わない階段はなかったと思う。

剥き出しの岩が並んでいたり、地面に露出した滑りやすい木の根を交わしながら歩いたり、V字型の溝の中に粘土質の土が露出している嫌な場所等、なかなか変化に飛んだ路面が、じわじわと体力を削っていく。

そんな中で、時折現れるオアシスのような茶屋は平日でも営業しているところもあり、低山ならではの趣を感じる。昼食(おにぎりを食べるだけだが)も途中の茶屋のベンチで食べた。やはりおにぎりは格段にうまい。そうだ、卵焼きも持ってきたのだった。これもうまい!次回はもう少し塩分多めにしようと心に誓う。自我自賛ではあるが、購入品の弁当やおにぎりを山で食べたくはないのだ。立派なこだわりとかではなく、私の「あたりまえ」として、長年続けている。

さて、そうこうしている間に神馬山の山頂に到着。直前に視界が開けるのだが、あまりの日差しの強さと暑さに驚く。天気は快晴、頂感は高尾山の比ではない。ランドマークである白馬のモニュメントは、昔と変わらずそこに佇んでいる。

神馬山の茶屋も営業しているので、同行M氏おすすめの刺身こんにゃくをいただく。手作りで、気泡が多くぶわっとしたこんにゃくは良く冷えていておいしい。あっさりした梅雨に浸していただくのだが、下界の藤野名物である柚子胡椒が添えられている。火照った体を急速に冷やしてくれるのはありがたい。

少し休んで、下山を始める。最短ルートはかなりの急勾配なので、遠回りだが楽な道を選択。車道の和田峠から、舗装路を下っていく。舗装路とはいえ、久しぶりの山歩きを終えた足には少々こたえる。30分ほどで、陣馬高原下のバス停に到着。高尾行のバスはすでに到着している。1時間に1本ほどが運行されているようだ。涼しいバスの中で待っていると、ほどなくしてバスは出発。JR高尾駅に向かう車内で、どんどん上がる料金表示に驚きながら高尾駅に到着した。最終的な運賃は680円。急に現実社会に引き戻されて、今日の山行は終了した。