YAMAHA マルチCDレシーバー CRX-M5修理

リサイクルショップで1,100円。最近こんなものばかり買ってる気がする… このCDレシーバー、要は私が好きなカセットレシーバーのCD版である。しかも3連奏CDチェンジャー!つまり、より複雑ってことですね。

もちろんジャンクで、「電源入れるとCD勝手にオープン。再生不可。」だったかな?早速電源を入れてみると、確かに勝手にトレーオープン。トレーを戻し、プレイボタンを押すと、飲み込みはするが、「ギャギャギャー!」とすさまじいメカノイズ。ギヤが滑ってるような音だ。

さて、開腹してみよう。内部は階層式になっていて、一番上にチューナーの基盤。2段目にCDチェンジャー制御とアンプの基盤。その下に3連奏CDチェンジャーボックスが置かれている。電源トランスは側面だ。当然CDにたどり着くにはすべてをばらす必要がある。幸い、比較的ばらしやすい構造なので、後面パネルのビスの多さを除けば、さほど時間はかからない。さて、問題のCDチェンジャーのボックスを開けてみる。うわっ…予想はしていたが、いまだかつて見たことがない複雑さだ。見たところ、ギヤの欠けや破損などは見られない。そうすると、ちょっと困る。目に見えて何かが壊れていない限り、修理は困難を極めるのだ。この手の修理で一番困るのが、動きを確認するためにいちいち仮組みしなければならないことだ。ハーネス関係は、筐体に収まった時に適切な長さになっているので、基本長さが足りない方向だ。

何とか結線し、電源を入れ、トレーを動かしながら様子を観察し、構造を把握する。この作業が最も重要となる。作業を繰り返すうちに一つ分かったのは、以前分解された形跡があるということ。収まるべきところに部品が収まっていないのだ。組めてはいるが、位置関係が違う。その辺を修正しながら組んでいき、何度もテストをするが改善しない。メカ的にはほぼ正しく組めているはずなのに、相変わらずの異音。トレーを収納し、CDプレーヤーの再生部分にCDを送るときに異音がする。あたかも、リミットSWの制御が効いてないようだ。スイッチのON&OFFは全数確認済みだし、ケーブルの断線もない…おや? 1本のフラットケーブルの様子がおかしい。角が少し切れてる気がする。これか!

このケーブルは、白い横長のCDトレーの搬送機構に付いているリミットSWの1次側ジャンクションと、2次側ジャンクションを繋いでいる。トレーのエレベーターが大きく上下するので、その動きを追えるようにフラットケーブルが使われている。フラットケーブルを修理する技術は私にはないので、1次側の基盤と2次側から出ているケーブルとを適当な線材でつないだ。導通確認し、OKだ。

いそいそとチェンジャーボックスのふたを閉め、厄介な結線をする。動きを確認すると、CD1とCD2では問題なく動くことが確認できた。しかし、CD3を動かすと、例の音とともにトレーが搬送機構から外れてしまう。他に不具合は発見できない。おそらく、複雑な搬送機構のどこかにわずかな問題があり、CD3の位置に来た時だけ不具合を起こすのだろう。これ以上は挑戦は時間の無駄ということにする。

完全に組んでしまう前に音出しまでの確認をすると、CDの読み込みに若干のタイムラグと、エラーが出るものがあったので、レンズ清掃とピックアップの調整をした。CD3に関しては、トレーが入っていると誤って作動させてしまうと大変なので、トレーを外して組んでおいた。

CD部の修理だけでかなりの時間を要し、ドライブの分解は数十回に上るだろう。ようやく組みあがり音が出た時は本当にうれしかった。CD3はあきらめてしまったが、もともと修理したオーディオのチェックシステム用に使おうと思っていたので、問題はない。これでようやく、次のオーディオ修理に移れる。


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