バイクメンテナンスの基本って何でしょう?

hd002突然ですけど、たまに聞かれることがあるので、僭越ながら、書かせていただこうと思います。

それは…「ズバリ、洗車です!」何で?って思われるかもしれませんが、これが重要なんです。「ですよね!」って言える人は、メンテの基本がわかっている人ですよ。

バイクに乗ったら、まず洗車をする。洗車と言っても、塗装部品ばかり洗っているようではダメですよ。全ての部品を隅々まで洗う。汚れを落とし、飛び散ったチェーンオイルなどを拭き取り観察する。そうすることで、油脂類、冷却水の漏れや不足、部品の消耗や破損、ボルト類のゆるみや欠落、などに気付くことができるのです。気が付いたら、まずはそこを修理しましょう。終わったら、水分を飛ばすためにひとまわり走って、少しバイクを冷ましてから、カバーをかけてしまいましょう。はい!日常メンテナンス終了です。

洗いもせずに、特に何も見当たらないから、「とりあえず増し締めでもしておくか。」これが一番いけません! 「増し締めをしたら、ねじをなめてしまった。」とか、「ボルトを折ってしまった」など、よく聞きますよね。尻拭いをするのは我々バイク屋ですので、増し締めなんて、しないでください。「増し締め」というのは、「今、締まっているねじを、さらに強く締める」ということではないんです。さらに言えば、一般の方はする必要のないことです。車載工具でやるのも論外です。

「増し締め」は我々整備士が、法定点検の時や、整備をした後の確認のため、工具を当てて、適正なトルクで締まっているかどうかを確認する作業のことです。経験を積んだ整備士の手は、手がある程度のトルクを覚えてます。緩んでいれば、トルクをかけます。締めすぎて動きが渋いときは、緩めて適正トルクで締めます。締まっているものを、それ以上締めることはないのです。

ちなみに、なめてなくても、ボルトやナットには寿命があるんですよ。その話はまた今度。


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